5月に入り、巷ではガソリン暫定税率復活だの、上野のパンダが死んじゃっただのと騒いでますが、ひとつ個人的に気になるニュースが。
農水省の要請で乳業各社がバターの増産対応したという話。
そう、近頃の商店・スーパーにはバターがまったくと言っていいほど置いてないのです。
運よく置いてあっても小さい箱の奴で、単価が高いもの。
普通の、1ポンド(450g)箱はだいたいどこも品切れ。
先月頭にこの現象が突如発生し、最初はめんくらった。
タイミング悪く我が家のバターが底を尽き、買出しに行ったジャスコでバター棚が空だったのを覚えている。パンに塗るバターや他の乳製品はあるのに、ただバターだけが品切れ。当初は店側のお断り書きもなくて戸惑った。翌朝の情報番組でバターが全国的に品薄になっていることを知った。
事の発端は、輸入品の価格高騰。ご存知の通り、この4月からいろいろな輸入食料品が値上がっているが、乳製品の原料たる生乳もその中のひとつだった。ついには国産品の価格を上回るようになり、乳業各社は輸入から国産に仕入先を切り替え始めた。
ところが、KYな、というか先読みの出来ない農水省の指示で2006年から国内の乳牛の頭数は減らされていて、急な需要増にまったく対応できる状態でなくなっていた(もともとは国内の生乳価格が輸入品に負けていて採算がとれてない酪農家が多かったのが原因)。
輸入も出来ない、国内からも調達できない乳業各社が最終的にとった対応は「作らない」。正確に言うと、「利益率の低いバターなどの商品は作らない」。原料の量が限られるので利益率の高いほうから獲っていったら、結果的にバターを作る分がなくなった。
昨年の毒入りギョーザ以来、日本の食料自給率の低さが注目されているが、いよいよ食糧難時代が到来したという感じがする。まだ高値でも手に入るだけマシ。バターのように、近い将来、一部の食品はお金を出しても手に入らないようになる。
自衛手段は、やっぱ自給自足?! 農業でも始めるかな。