2008年4月10日木曜日

しず

ちょっと前の話だが、このあいだのお彼岸の折、お墓参りの帰りに沼津港で「エボダイの干物」を買った。

昔からえぼだいが好きでよく食べるのだけど、一緒に行ったうちの親父によればこの干物は「エボダイ」ではなく「しず」というエボダイによく似た輸入魚なのだそうだ。
本物のエボダイは高級で、秋口にしか出回らないとのこと。
ということは、これまで食べてきた「エボダイ」と思ってたものは、ほとんど「しず」だったわけだ。

なんだか騙されてたようで残念な気がするけど、よく考えてみれば、その「しず」を好きで食べてたのだから、別に「エボダイ」じゃなくったってなんら問題はなかったのだ。


さて、この「しず」が気になってどんな魚なのか調べてみた。
  • アメリカの東海岸で獲れ、Butterfish(バターフィッシュ)と呼ばれる
  • 見た目はとてもエボダイに似ていて、腹ビレがない
  • エボダイと同じく体表にねばねばとした粘液があり、バターくさい
  • 脂がのっていて、アメリカでも人気の魚
…だそうだ。
それに対して、エボダイは
  • 本名は「いぼだい(疣鯛)」、各地方で呼び方が異なる
  • 漁獲量が少なく、ゆえに高値で取引される(一尾300円以上)
  • 体表にねばねばとした粘液があり、これが多いほど鮮度が良い
  • 胸ビレの少し上に黒い斑点がある
ちなみに九州地方の市場では本物のエボダイも「しず」と呼ばれているとのこと。エボダイは関東圏だけの呼び名らしい。

秋になったら、親父が本物のエボダイを食べさせてくれるというので今から期待しておこう。

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